不安神経症が治った体験談をご紹介!症状や原因・治療法についても解説!

不安神経症でお悩みの方の中には、治ったという体験談を知りたいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
不安神経症の症状や原因、治療法などについても解説します。

不安神経症とは?

不安神経症は、生活の中で誰もが感じる不安や恐怖を慢性的に感じてしまう症状です。
不安神経症の症状や原因について解説します。

不安神経症の症状

不安神経症とは、明確な理由がないにも関わらず、日常生活に支障をきたすほどの不安や恐怖を感じる神経症です。

たとえば、突然心臓の脈拍が早くなり、「死んでしまうのではないか」というほどの恐怖感でパニック状態となり、救急車で運ばれるというケースがあります。

しかし、病院に着く頃には症状が落ち着き、診察しても異常がないと言われます。

このような症状は、特に電車や飛行機などの助けを呼ぶことが困難な場所で起こりやすく、一度経験すると1人で外出することが困難になることも少なくありません。

このような不安神経症は「パニック障害」と呼ばれますが、その他、下記のような障害に分類されます。

〇全般性不安障害
仕事・家族・経済・健康などへの過度の不安や心配、結果としての心身の不調など伴うもの

〇パニック障害
繰り返される予期しないパニック発作(動悸・呼吸困難・めまい・死の恐怖などを伴う)

〇広場恐怖症
乗り物や劇場、美容院や歯科など閉鎖空間や逃げ出せない状況を非常に恐れ、回避しようとする

〇限局性恐怖症
高所恐怖、閉所恐怖、先端恐怖、動物恐怖、雷恐怖、注射恐怖、血液恐怖など特定なものを非常に恐怖する

不安神経症の原因

不安神経症の原因は解明されていませんが、ストレスなどが原因であると考えられています。

具体的な原因の有力な説は、下記の3つです。

  • 心理的な要因
  • 社会的な要因
  • 脳の機能障害

脳内では幸せホルモンと呼ばれているセロトニンが分泌されており、ストレスを軽減し、精神を安定させる役割を持っています。

また、過去のトラウマやストレスを感じた出来事などを思い出し、不安や恐怖を誘発してしまうというのも有力な説の一つです。

育った環境や家庭によって、同じ状況でもストレスの感じ方が異なるというのも、周りと自分を比べて不安な状態に陥ってしまう原因です。

特に思春期に発症することが多く、甘えだと捉えて病気を見逃してしまうケースもあります。

不安神経症になりやすい人の特徴

森田療法を生み出した森田正馬は、神経質な性格の方が不安神経症になりやすいと提唱しています。

具体的には、下記のような特徴があります。

  • 内向的で自己内省的
  • 心配性で傷つきやすい
  • 完璧主義・負けず嫌い

強気な面と弱気な面を併せ持った性格は、小さなことを気にしてしまう弱気な自分を許せずに、葛藤しやすいタイプだと考えられています。

また、困難に見舞われたときに敏感に反応してしまい、感情のコントロールができないというのも、不安神経症になりやすい方の特徴です。

不安神経症が治ったという方の体験談

日常生活に支障をきたすほどの不安や恐怖を感じる不安神経症は、治せない病気ではありません。

実際に森田療法で不安神経症が治ったという方の体験談をご紹介します。

 

「不安神経症・トイレ不安〜とらわれからの回復」(Y.Aさん/50代/会社員)

私の症状は全般性不安障害・不安神経症で、一番苦しんだのはトイレ不安です。

トイレのない場所や行きにくい環境に置かれると「腹痛が起きるのではないか」と強く不安を感じました。

北西憲二先生の「森田療法のすべてがわかる本」を読み、私は不安神経症でその症状の一つが過敏性腸症候群だったと知りました。

生活の発見会員になり、会誌を読み集談会に通い、安心な居場所をみつけ「自己否定感」でいっぱいだった生活が、自然と「自己肯定感」へ流れるようになり、前向きに生活をするようになりました。

私が気づかないくらいにゆっくりとよくなっていたのだと思います。

引用:生活の発見会 体験記一覧 不安神経症・トイレ不安〜とらわれからの回復

 

トイレ不安に悩んでいたこちらの体験者は、「腹痛が起きるのではないか」と、まだ起こっていない出来事について恐怖心を抱いてしまっていたようです。

森田療法について学ぶことで自分の症状について理解し、集談会に足を運んだことで、不安神経症からの回復を実感されています。

森田療法と行動で埒(らち)を開ける(S.Hさん/30/会社員)

私は中学時代から誤った「かくあるべし」を膨らませ、理想の私と実際の私とのギャップからジレンマに陥り、怯えや怒りや憎しみでいつも警戒しひどく衰弱し大学を中退しました。

東北の震災で子供時代からある死の恐怖がぶり返し、全てが予期不安を起こすきっかけとなり、生きるのも死ぬのも辛いという孤立の中にいました。

森田療法を知り集談会や基準型学習会に参加し、さまざまな気づきが深まりました。

それからは不安を一旦棚上げし、仕事や日常生活を丁寧にやるという生活をひたすら繰り返し、よどんでいた生活が流れ始めました。

引用:生活の発見会 体験記一覧 森田療法と行動で埒(らち)を開ける

 

こちらの体験者のように、理想と現実のギャップに悩んで葛藤したり、過去のトラウマを思い出したりすることも、不安神経症を発症する原因と考えられます。

森田療法を知り、実際に学ぼうと行動したことが、以前よりも前向きに生きるきっかけになったと言えるでしょう。

体験記一覧はこちら

不安神経症の主な治療法

不安神経症を治すには、どのような治療法があるのでしょうか。

精神療法と薬物療法について解説します。

森田療法などの精神療法

不安神経症の治療には、精神療法が有効であるといわれています。

精神療法には、不安や恐怖の原因に直面させる「暴露療法」や、不安を感じやすい思考の歪みを改善していく「認知療法」などがあります。

また、精神療法の一つである「森田療法」も不安神経症の改善に効果が期待できるといわれています。

症状が重い場合は入院療法、そうでない場合は外来療法で治療をします。 

入院療法では、下記の4つのステップで社会復帰を目指します。

  1. 心身を休めながら自分のとらわれや不安と向き合う
  2. 一人で簡単な作業
  3. グループでの作業
  4. 社会復帰

 一方で、外来療法は主に日記指導が中心の治療法です。

 その日の行動を日記に記載し、不安や感情を自分なりに受け止めていこうとする態度を助長します。

どの精神療法が適切なのかは人により異なるため、医師に相談するようにしましょう。

薬物療法

不安神経症の原因の一つとして、脳の神経伝達物質であるセロトニンの異常が挙げられます。

セロトニンの働きが弱まると、不安や恐怖を感じやすくなる恐れがあります。

そのため、セロトニンの働きを活発化させることに有効な薬剤が用いられるのです。

薬剤については必ず医師からの指示を受け、正しく服用しましょう。

不安神経症は再発する?

不安神経症が再発する可能性は否定できません。

例えば、パニック障害が治った方でも、何かのきっかけで数年後に突然発作を起こしてしまうというケースがあります。

環境の変化や人それぞれの性格も関係しているため、ストレスや不安を感じる場面に直面したときに再発することもあり得るのです。 

ただ、一度克服した経験がある方なら、どう考えてどう行動すれば良いか理解しているため、その都度対処していくこともできるでしょう。

不安神経症以外でよく見られる症状

不安神経症以外にも、日本人や生活の発見会の方に多く見られる症状があります。

「強迫症」「社交不安症」「病気不安症」について解説します。

強迫症

強迫症とは、ある感覚・感情を排除しようとする時に起こる葛藤状態のことです。

日常生活を送る上で、私たちは様々な感覚や気分・観念を味わいながら生きています。

しかし、これらをふと「邪魔だ」と異物視した時、排除しようとすれば神経症の症状を発症することは誰にでもあり得ることです。

例えば、誰でも自分の鼻の先が視界に入ることがありますが、それを邪魔なものだと捉えた時、見えることを排除しようとすれば鼻尖恐怖症になる可能性があります。

このように、強迫症は常人が理解できないような症状に発展することがあるのです。

社交不安症

強迫神経症の一つとされる社交不安症は、人前に出るとあがってしまったり、顔が赤くなってしまったりする症状です。

人と目が合った時に逸らしてしまうと、小心と思われてしまうのではないかなど不安になり、視線のやり場に困るなどの悩みを抱える方もいます。

人前に出ることに強い苦手意識を持つため、不登校や引きこもりの原因になることもあります。

病気不安症

普通神経症の一つである病気不安症は、「自分は大きな病気を患っているのではないか」と過度に心配してしまう症状です。

病気に対する不安が強すぎるあまり、医師から異常がないと告げられても安心できないという方もいます。

病気不安症では、はっきりとした体の異常は認められないことがほとんどですが、「なんとなくだるい」「体調がすぐれない気がする」などの漠然とした症状を訴える方は少なくありません。

軽い症状だとしても、注意が集中すればあらゆるものが不安要素になり得るのです。

ご紹介した3つの症状は、森田療法で改善できる見込みがあるとされています。

森田療法についてさらに学びたい方は生活の発見会へ!

同じように神経症などに悩んでいる人や、悩みを克服した人と一緒に森田療法を学んだり、つながりを持つことができる自助グループが「生活の発見会」です。

「生活の発見会」について説明します。

生活の発見会とは?

「生活の発見会」とは、森田療法を学びながら、神経症からの克服を支援するメンタルヘルスの自助グループです。

1970年に発足し、1998年には第50回保健文化賞を受賞、2005年には特定非営利活動法人として東京都より認定されています。

神経症に悩める方に森田療法について学ぶ機会と、共感と理解に基づく安心の場を提供し、人間的な成長を目指すというビジョンを掲げています。

森田療法でより良い生活を目指していくという考えに共感する方なら、誰でも参加することができます。

再発の予防、備えとして、薬物療法と並行して新たに森田療法を学ぶことをおすすめします。

生活の発見会の活動

「生活の発見会」では集談会や、月刊誌の発行、基準型学習会などさまざまな活動を行っています。

集談会では、全国約130ヶ所の会場で「交流会&学習会」を毎月開催し、実際に神経症を乗り越えてきた人が中心になって交流を行っています。

月刊誌は、会員や医師が寄稿した記事などを掲載した、会員ならだれでも参加できる双方向の機関誌です。

このように会員同士での相互啓発や学習、実践経験を会員間で共有していくことで、人間的な成長を目指しています。

その他にも、初心者向けの懇談会、大勢が集まる場所は行きづらい方むけの個人相談、医師も交えての心の健康セミナー、オンライン学習会などさまざまな活動を行っています。

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お悩みの方はまずは初心者懇談会や個人相談(有料)へ!

「生活の発見会」は誰でも参加することができます。

心のお悩みを抱えている方は、まずは初心者懇談会や個人相談へのご参加はいかがでしょうか。

初心者懇談会は、会のことを知りたいという方や、入会して間もない方むけに、東京、大阪、福岡、オンラインで実施しています。

また、個人相談は、東京都の本部での面談や、電話での相談も可能です。

気軽に参加できるので、ぜひご検討ください。

初心者懇談会のご案内はこちら

まとめ

不安神経症の症状や原因、治った方の体験談をご紹介しました。

不安神経症は、不安や恐怖を慢性的に感じ、日常に支障をきたしてしまう神経症です。

実際に森田療法で症状を克服した方もいらっしゃるため、決して治せない症状ではありません。

もし、神経症に悩んでいるのであれば「生活の発見会」がおすすめです。

生活の発見会HPはこちら

気になる方はぜひ下記フォームからお問い合わせをしてみてください。

生活の発見会お問い合わせフォーム

また、自分が神経症かもしれないと悩んでいる方は、下記のセルフチェックシートで自身の症状をチェックしてみましょう。

セルフチェックシート