身体症状症・病気不安症
チェックシート

※このチェックシートはあくまでも参考であり、詳しくは専門の医師・心理相談機関にご相談ください。

【身体症状症チェック】次にあげる各項目のうち、あてはまると思う項目を数えてみましょう。

このチェックリストから、自分の身体症状症の程度を知る事ができます。
該当する項目が多いほど、身体症状症度は一般に高いと考えられます。

参考資料

米国精神医学会(APA)の精神疾患の診断分類、改訂第5版(DSM-5)
塩路理恵子「身体症状症および関連症候群に対する精神療法的関わり」日常診療における精神療法:10分間で何ができるか(星和書店)より

【病気不安症チェック】次にあげる各項目のうち、あてはまると思う項目を数えてみましょう。

このチェックリストから、自分の病気不安症の程度を知る事ができます。
該当する項目が多いほど、病気不安症度は一般に高いと考えられます。

参考資料

米国精神医学会(APA)の精神疾患の診断分類、改訂第5版(DSM-5)
中村敬監修こころのクスリBOOKSよくわかる森田療法より

解説

身体症状症

身体に病気や異常がないのに、様々な身体的な症状で苦痛を感じることで日常生活に支障を来します。
慢性的な胃腸症状・性的症状・神経症状や疼痛性障害(慢性疼痛、心因性疼痛)などに、過剰な不安や恐怖感を抱いている状態です。症状には波があるのが一般的です。

以下のような不安を訴えます。
(例)頭痛、動悸、喉のつまり感、排尿時の違和感、原因不明の疼痛、めまい、耳鳴り、嘔吐感、疲労感、身体の動揺感、身体の掻痒感、四肢や体の震え、下痢、頻尿など。

身体症状の苦痛に悩む方は、次のような性格がみられます。
心配性、頑張り屋、もともとは活発、頑固、真面目、恥ずかしがり屋、引っ込み思案、内弁慶、など。

身体症状症の苦痛が起きやすい状況
他人から赤面や震え等を指摘されたとき、仕事で責任ある立場を任されたとき、仕事が非常に忙しい状況、進学や結婚、年齢を重ねるなど新しい環境に入り緊張感が増す状況、など不安や緊張を感じやすい時期に発症する場合が多く見られます。

病気不安症

身体の不調から何か重大な病気ではないかと不安になり、そのことばかり考えてしまいます。病気や症状の実態を事実として受け止められず、不安や恐怖が膨らみ、病気への不安にとらわれてしまいます。それにより、普段の日常生活が損なわれてしまいます。不安を他者に執拗に訴えます。

以下のような不安を訴えます。
(例)エイズ・癌などに対する恐怖、癌の再発の恐怖、感染に対する恐怖、動悸や息切れ、体重減少による病気不安など。

病気不安症状に悩む方は、次のような性格が共通しています。
身体の些細な不調を重大な病気と勘違いして不安になる、負けず嫌い、几帳面、内向的など。

病気不安症が起きやすい状況
健康診断で疾患が見つかり心配なとき、重大な仕事を抱えており病気になることが心配なとき、病気が流行して自分もかかるのではないかと心配なとき、老化現象に気づき将来の健康を不安に思うとき、など病気への心配が高まる時期に発症する場合が多く見られます。

身体症状症や病気不安症にどうしてなるのでしょうか?

私達は葛藤的な状況で不安を抱きます。その不安は、本来は刺激に対する自然な反応です。ところが、その不安を「あってはいけないもの」とする態度があると、不安をねじ伏せようとして不安に注意を向けます。そして、不安を打ち消そうとすればするほど不安に注意が向き不安が募ってしまいます。身体症状症や病気不安症は、身体症状や病気に対する不安を取り除くことばかりを考え、もともとは自然な反応であった不安が日常生活に支障を来す症状に発展したものといえます。

身体症状症や病気不安症に該当するときには以下の方法があります

森田療法を行っている医療機関・心理相談機関
生活の発見会の協力医・協力心理相談機関では、以下のような森田療法の考え方を用いた精神的な治療・心理的な支援を受けることができます。

病気に対する不安を取り除き、安心しようとして次々に病院にかかることでますます不安を高めていたのではないかと問い、悪循環の理解を共有します。

心気的不安(「何か大きな病気の徴候なのではないか」)の背後にある健康でありたい願いを共有し、本来の望みである生活をふくらませる手探りをサポートします。

葛藤的な状況とそこでの感情体験を自然なものとして扱い、それらを「あってはいけないもの」としてねじ伏せようとしていないか問いかけます。

行動について、100か0かではなく、「その時の状況でせめてできること」を共に探ります。

生活の発見会を利用、活用する

生活の発見会では森田療法を学習したり、森田療法を学ぶことで神経症から立ち直った人々の経験を聞くことができます。
以下は、身体表現性障害の会員の方が、生活の発見会の森田療法の理論学習によってどのように立ち直っていったかの具体例です。

Sさんは、会社で手の震えを指摘されたことがきっかけで、「また震えたら人から軽蔑される」という怖さが頭から離れなくなりました。ついに精神的行き詰まりから退職せざるを得なくなり、家に引きこもって不安に怯えるようになりました。そんな中、新聞で森田療法を知り生活の発見会に入会しました。同じ「震え」に悩んだ先輩に共感されたり、森田関係の図書を読んだり、先輩のアドバイスに従って自分ができた事実を一つずつ認めていきました。翌年には基準型学習会を受講し、不安の根本原因が間違ったもの見方・考え方にあることに気づきました。こうして集談会への出席と当たり前の生活を継続するうちに、「人間は、緊張したら震えるのは自然なことだ」とわかり、震えることにふりまわされることがなくなりました。その後は、幹事となり集談会との関りを続けています。

体験者のお話しを伺ってみたい方はこちら

参考資料

塩路理恵子 2016 身体症状症及び関連症候群に対する精神療法的関り 日常診療における精神療法:10分間で何ができるか 星和書店
伊藤克人 2021 病気不安症に対する森田療法 岡本記念財団メンタルニュースN0.39
中村 敬・北西憲二 2014 外来森田療法のガイドライン 森田療法を学ぶ 金剛出版
生活の発見会 2013 症状別体験記シリーズⅡ④:身体表現性障害・心気症・軽症うつ