パニック症・全般不安症
チェックシート

※このチェックシートはあくまでも参考であり、詳しくは専門の医師・心理相談機関にご相談ください。

【パニック症チェック】
次にあげる各項目のうち、あてはまると思う項目(普通の不安とはあきらかに違うとても強い恐怖、
もしくは不快感が突然出現し、10分以内にその頂点に達するもの)にチェックしてみましょう。

診断結果

あなたは
/13
問該当しました

このチェックリストから、自分のパニック症の程度を知る事ができます。
該当する数が4個以上ある方はパニック症の症状があると考えられます。

参考資料

中村敬著「神経症を治す」(保健同人社) 表1より

【全般不安症チェック】
次にあげる各項目のうち、あてはまると思う項目にチェックしてみましょう。

診断結果

あなたは
/9
問該当しました

このチェックリストから、自分の全般不安症の程度を知る事ができます。
該当する項目が多いほど、全般不安症度は一般に高いと考えられます。

参考資料

米国精神医学会(APA)の精神疾患の診断分類、改訂第5版(DSM-5)より

解説

パニック症

ある日突然、動悸や呼吸困難などの発作(パニック発作)が起こり、不安、恐怖を感じるものです。パニック発作は繰り返し起こることが多く、「また発作が起こるのではないか」という予期不安を抱くようになります。発作が起きそうな状況を避け、電車に乗れない、学校や会社へ行けない、というように日常生活が送りにくくなります。パニック発作は、通常数分程度で最高潮に達し、数十分ほどで消失します。「このまま死んでしまうのではないか」と心配になり、救急外来を何度も受診することもあります。

以下のような不安を訴えます。
(例)心臓がどきどきする、胸が苦しい、過呼吸、発汗、手足のしびれ感、めまい、食事ができない、吐き気、緊張、体の震え、電車の中で不安になる、自分がおかしくなってしまいそうな恐怖、血の気が引く感じ、など。

パニック症に悩む方は、次のような性格がみられます。
内向的、敏感、幼少期は活発、家や学校でいい子、向上心が強い、など。

パニック症が起きやすい状況
電車内など束縛される環境で気分が悪くなる体験をしたとき、生活の中で不安な状況を上手くコントロールしなくてはと焦るとき、重大な病気かもしれないという不安が高まったとき、多忙などで過労になっているとき、など。

全般不安症

普通ならさほど心配しないような日常生活の些細な事柄が次々と心配になり、絶えず緊張してリラックスできない状態が続きます。パニック発作のような急性の不安ではなく、慢性的・持続的な不安状態といえ、半年以上続くと全般不安症と診断されます。

以下のような不安を訴えます。
(例)落ち着かない、疲れやすい、集中力の低下など。子供が事故に遭うのではないか、自分が病気になるのではないか、家計が立ちいかなくなりはしないか、などの広範囲にわたる不安。持続的な不眠、頭痛、筋肉の緊張や凝り、胸部圧迫感など。

全般不安症に悩む方は、次のような性格が共通しています。
神経質で心配性、内向的、怖がり、真面目、向上心が強い、など。

全般不安症が起きやすい状況
健康面や仕事面などで自信を失くすようなショックな体験をしたとき、生活上の大きな悩み事があるとき、生き方や進路など将来の不安があるとき、など。

パニック症や全般不安症にどうしてなるのでしょうか?

病気に対する恐れの裏には健康でありたいという欲求があるように、不安や死の恐怖の裏側にはよりよく生きようとする人間本来の欲望(生の欲望)があります。死の恐怖と生の欲望は人間性の事実の表と裏の関係にあります。しかし、パニック症や全般不安症の人は、不安や死の恐怖を取り除かなければ、不安がつのり症状が悪化して大変なことになるのではないかという誤った予想をします。そこでパニック発作が起きそうな場所を避けるようになり、その結果、症状にとらわれてしまいます。

パニック症や全般不安症に該当するときには以下の方法があります

◆⾃助グループNPO法⼈「⽣活の発⾒会」の活⽤

森⽥療法を学び神経症(不安症、対⼈恐怖、強迫症、パニック等)を乗り越えた経験者(サラリーマンや主婦等)が中⼼となり神経症で悩む⽅をサポートします。全国約 130 ヶ所で毎⽉開催される「集談会」は森⽥理論の学習の場であり、悩みを共有する交流の場です。体験参加も受けつけています。

以下は、パニック症の会員の方が、生活の発見会の森田療法の理論学習によってどのように立ち直っていったかの具体例です。

Eさんは、両親ともに神経質性格の家庭に生まれ、学生時代は怪我等身体の故障に見舞われ、そのせいで悩みの多い日々でした。結婚し子育てで多忙なある日、食事に入ったお店でクーラーが効いた中、冷たい水を飲んだとたん、心臓がドキドキし冷や汗が出てパニックになりました。それ以来、冷たい水が飲めなくなりクーラーが怖くなり、度々発作を起こすようになりました。そのころ友人から森田療法の本を紹介されました。自分と同じように苦しんでいる人がいることを知り、生活の発見会に毎月出席しました。集談会の先輩にアドバイスを受けながら、不安なままに妻として母として嫁として必要な行動に一生懸命取り組みました。その後も、不整脈が出て不安になったりしましたが、集談会で話を聞いてもらい、生活の発見誌を手にしながら日々行動した結果、今を大切に生きるような考え方になり、充実した日々が送れるようになりました。

体験者のお話しを伺ってみたい方はこちら

◆森⽥療法を⾏っている医療機関・⼼理相談機関
生活の発見会の協力医・協力心理相談機関では、以下のような森田療法の考え方を用いた精神的な治療・心理的な支援を受けることができます。

パニック発作や不安発作の性質と発作の症状が発展するからくりを説明します。

発作はあるがままに、今できることから行動に踏み出し、生活を立て直し、生活全体を充実させていくように支援します。

参考資料

慈恵医大森田療法センター編 2007 新時代の森田療法 白揚社
中村 敬 2014 症状別にみる森田療法の治療法 岡本記念財団メンタルニュースN0.32
中村 敬 2018 よくわかる森田療法 心の自然治癒力を高める 主婦の友社
生活の発見会 2013 症状別体験記シリーズⅡ②:パニック障害・全般性不安障害(不安神経症)