神経症の成立と好循環サイクル
(生まれ持った)神経質性格
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内省性:自分の心身の現象を細かく分析する傾向
理知的・内省的・まじめ⇔自信喪失・劣等感
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執着性:ものごとにこだわる傾向
ねばり強い・努力家⇔頑固・融通が利かない
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心配性:繊細で感受性が強い傾向
緻密・用意周到・気配り⇔消極的・自己防衛・細部にこだわる
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完全指向、100%指向
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強い欲求
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強い感受性(ヒポコンドリー気質)
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幼弱性(観念的、依存的、自己中心的)
環境の変化で不安や恐怖の発生
誤った認識と行動
不安・恐怖などの不快な感情は
取り除こうとすればするほどその感覚は強大になる。
不安や恐怖などある感覚に注意を集中すれば、その感覚は鋭敏にとなり、この鋭くなった感覚がますます注意を固着させます。
この感覚と注意が交互に作用しあって、最初の感覚は強大になっていきます。
この過程を「精神交互作用」といいます。
不安や恐怖は普通の感覚なのですが、その感覚をあってはならないことと考え取り除こうと集中することで、「精神交互作用」が働き、益々不安や恐怖が大きなものになっていきます。
その不安、恐怖があるから自分の生活は上手くいかないのだとすべての責任がその違和感にあるように考え、生活の他の側面には目が向かなくなるのです。
そのようにして自然な不安、恐怖は「症状」にまで発展し、固着してしまいます。
神経症で日常生活に支障発生
生活の発見会との出会い
集談会への参加・入会
集談会とは森田療法理論の学習 ⇒ 人間性の理解症状は器質的な病気ではなく、認識の誤りから生ずる
感情の法則
① 感情は、そのまま放任し、またはその自然発動のままに従えば、
その経過は山形の曲線をなし、人登りひと降りして、 ついに消失するものである。② 感情はその刺激が継続して起こるとき、注意をこれに集中するときに、
ますます強くなるものである。(精神交互作用)行動の原則
今できることは、ひとつしかない
初めての行動には不安がつきもの
行動にははずみがあり、リズムがある
100%完全な行動はあり得ない
感情はコントロールできないが、行動は意思でコントロールできる
外相整えば内相自ずから熟す 等
感情と行動の法則
① 感情は意思の自由にならないが、行動には意思の自由がある。
② 感情は、行動や環境の変化にともない、速やかに変化流転する。
③ プラスの行動には快の感情がともないマイナスの行動には不快の感情がともなう。
「プラスの行動」とは、目的達成の行動、自らの向上心、義務感からの行動等「マイナスの行動」とはその反対の行動。「気分本位から目的本位」への切り替え
「気分本位」とは、価値基準を気分におくこと。
今日はスッキリしないまま会社で一人前に仕事をしたが、スッキリしなかったのでダメだった。
「目的本位」とは、気分はどうであれ、今日のやるべき仕事はやったので良かった。
不安と欲望は表裏一体
感情は”自然現象”であり、コントロールはできない。
不安、恐怖などの”不快な感情”は”生活上”必要なもの。
車で狭い道を行くとき、人が急に飛び出さないか不安になり、ていねいに運転することで無事に通り抜けることができます。 不安は安全運転に必要な警戒のサインなのです。”不安”と安全運転したい”欲望”は”表裏一体の関係”があります。 不安だけを取り除くことはできないのです。
正しい行動・実践⇒恐怖突入
「恐怖突入」
症状の為に逃げていたことを、不安を感じるまま行うこと。必要に応じて、今やらねばならないことを実行すること。(目的本位)
長年からだに染み付いた感情のクセ(感情態度)が新しい行動に出るとき全力をあげて抵抗します。
その中での恐怖突入は森田療法(理論)で学習した内容が強力に後押しします。
立ち直った方々は皆この恐怖突入を経験しています。集談会の先輩たちが力をくれます。
日常生活の改善
正しい認識(肯定)
不安に学び、その片方の欲望を見つめ、その実現に向けて今やるべきことをやっていくこと。