強迫症
チェックシート

※このチェックシートはあくまでも参考であり、詳しくは専門の医師・心理相談機関にご相談ください。

次にあげる各項目のうち、
あてはまると思う項目にチェックしてみましょう。

診断結果

あなたは
/6
問該当しました

このチェックリストから、自分の強迫症の程度を知る事ができます。
該当する項目が多いほど、強迫症度は一般に高いと考えられます。

参考資料

米国精神医学会(APA)の精神疾患の診断分類、改訂第4版(DSM-4)より

解説

強迫症

強迫観念に伴う不安や苦痛を打ち消すために強迫行為を繰り返します。たとえば、不潔なものに汚染されたのではないかと不安になり、繰り返し手を洗うという行為、誤りや見落としがあるのではないかと恐れ、何度も確認するという行為が代表的です。こうした行為が日常生活を圧迫し、仕事や勉強がおろそかになったりします。自分の行動が過剰であることを自覚している人と、正当だと考えている人がいます。

以下のような不安を訴えます。
(例)何か気になることがあるとそれを確認したり頭の中で考えたりして、大丈夫だと思えるまでしないと次の行為に移れない。強迫行為をしてスッキリしたと思ってもまた、すぐ気になることが出てきていつまでたってもその強迫行為をやめることができない。もうこれで終わりにしようと思うが、強烈に襲ってくる“スッキリしたい”という衝動に耐えることができず、自分がしていることは明らかにおかしいとわかっているのにいったん強迫行為をしてしまうと抜けられない。感染症にかかったかもしれないと気になり何時間も手洗いをする。ガスの元栓や鍵が締まっているか気になり何回も確認してしまう、他人に危害を加えたのではないかと気になって確認する、など。

強迫神経症に悩む方は、次のような性格がみられます。
気が小さく大人しい、真面目で粘り強い、何ごとも完璧でないと気がすまない、相手の顔色をうかがう、一つのことにこだわる、内向的、几帳面、繊細で依存的、など。

強迫神経症が起きやすい状況
受験、結婚、出産、就職、昇進、などの環境の変化により不安や緊張、重圧感など心理的負担感が増す時期に発症する場合が多く見られます。

強迫症にどうしてなるのでしょうか?

ある偶然の出来事をきっかけに、悪い事が起きるのではないか、やってはいけないことをやってしまうのではないか、などの考えがよぎります。このような想像は、不快感や恐怖感をもたらすために、考えないように意識から完全に排除しようとすればするほどその考えにとらわれ強迫観念に発展します。さらに強迫観念に伴う不安や苦痛を打ち消すために反復されるのが強迫行為です。

強迫症に該当するときには以下の方法があります

◆⾃助グループNPO法⼈「⽣活の発⾒会」の活⽤

森⽥療法を学び神経症(不安症、対⼈恐怖、強迫症、パニック等)を乗り越えた経験者(サラリーマンや主婦等)が中⼼となり神経症で悩む⽅をサポートします。全国約 130 ヶ所で毎⽉開催される「集談会」は森⽥理論の学習の場であり、悩みを共有する交流の場です。体験参加も受けつけています。

以下は、強迫神経症の会員の方が、生活の発見会の森田療法の理論学習によってどのように立ち直っていったかの具体例です。

Dさんは、小学生以来20代半ばまで強迫行為に苦しみました。高校は進学校でしたが、進学も就職もせず、目標はあっても全て症状のせいにして、症状がなければ何でもできると思っていました。人から「今何をやっているの」と聞かれるのを避けるため人を避けるようになりました。偶然、本で森田療法を知り生活の発見会に入会し、そこで初めて自分が受け入れられている気持ちがしました。その後結婚と子育てを経て、30代半ばで勤めに出だすとまた症状が強まりました。本格的に集談会に参加し始め、やがて発見誌を読んで気がつきました。これまで嫌な気持ちがあってはいけないと思い、何ごともそれをなくしてからしようとしていたことに。Dさんは、嫌な気持ちを抱え込みながらただ淡々と目の前のやるべきことをこなしていくうちに、ぼんやりとしか見えていなかったものが、だんだんはっきり見えてきたような気がしました。そして、自分が集談会で救われた体験を自分と同じように苦しむ人たちに伝えることができました。

体験者のお話しを伺ってみたい方はこちら

◆森⽥療法を⾏っている医療機関・⼼理相談機関
生活の発見会の協力医・協力心理相談機関では、以下のような森田療法の考え方を用いた精神的な治療・心理的な支援を受けることができます。

森田療法では、心の自然な回復力を引き出す方法を用います。

強迫性障害の人が異常視する不安は、「よりよく生きたい」という欲望が過大であるために生じると伝えます。

とらわれの悪循環に気づけるように対話し、不安や様々な感情と付き合いつつその背後にある本来の欲求を活かしながら健全な生活を立て直せるように支援します。

参考資料

北西憲二 2014 森田療法を学ぶ 金剛出版
久保田幹子 2005 外来森田療法Ⅳ(強迫性障害):心理療法プリマーズ 森田療法 ミネルヴァ書房
中村 敬 2014 症状別にみる森田療法の治療法 岡本記念財団メンタルニュースN0.32
中村 敬 2018 よくわかる森田療法 心の自然治癒力を高める 主婦の友社
生活の発見会 2013 症状別体験記シリーズⅡ③:強迫性障害(強迫神経症)